忙しい現代社会では、あなたも私も、子供も中年の方もお年寄りの方もみんなが疲れています。
日本人はどれだけ疲れているのでしょうか?
1998年の厚生労働省の疫学調査(右図)によりますと、疲労感を自覚している人の割合は、約60%でした。
その、疲労を感じている約60%の人のうち、37%もの人が6ヶ月以上も疲れを感じたままの慢性疲労を感じていることが明らかになりました。
また、以前に比べ、疲れのため、作業能力が低下しているように感じるとの回答をしている事が明らかになりました。
疲れって何?
疲れって、エネルギー切れ?頭と体が動くだけのためのエネルギー切れなら、食べる事によって回復するはず。でも、エネルギー源を体に入れても回復しない時もあります。
「疲れ」というものは、睡眠不足、夏バテ、人間関係の問題、たくさんのストレスが私たちの身体・心にかかってきた負担の結果なのです。また、「休憩・眠りで治る場合、1晩で取れる場合、週や月の単位で長く続く場合」とそれぞれ疲れの種類によってメカニズムも変わってきます。
「疲れている」というのはイヤな感覚ですが、これが無いと多分休む事なく働き続けて、やがて、疲弊死を迎える事になるでしょう。
例えば、「痛み」や「発熱」を考えてみてください。
痛みがあれば、私たちは、どこに問題(きず、出血)があるかを知って、かばいます。熱があると身体を休め、また、身体の一部の熱には、感染・炎症の治療を行います。
疲れとは、つまり身体の異常を教えてくれて、何かの対策をしなさいと考えさせてくれる、大切な警報装置なのです。
疲労と疲労感の違い、ストレスと疲労の混同
一般に、”疲労”は”疲労感”とほぼ同義語で使われています。すなわち、疲労は主観的な表現と解釈される傾向にあるようです。しかし、実は”疲労”と”疲労感”とはまったく異なるものです。たとえば、ゴルフによる疲労はほぼ同じ距離を歩くにもかかわらずスコアによって疲労度がまったく異なります。また、つまらない単純作業はすぐに飽きて疲れますが、やりがいのある仕事や楽しい作業(たとえばテレビゲーム)は総じて疲労感が少なく感じます。
このように”疲労感”は”意欲”や”達成感”に大きく影響されるのである。
しかし、実際の”疲労”は”疲労感”と、まったく別に存在する。実際に、達成感のある仕事をしている人に過労死が多い。これはやりがいのある仕事は達成感を生むが、この達成感が疲労感をマスクしてしまい、その結果、”疲労感なき疲労”が蓄積し、過労死に至らしめる。
では、疲労感とは異なる”疲労”とは、なにか。
”疲労”とは”身体的あるいは精神的負荷を連続して与えられたときにみられる一時的な身体的および精神的パフォーマンスの低下現象”と定義できます。
”パフォーマンスの低下”は”身体的および精神的作業能力の質的あるいは量的な低下”を意味します。

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